製品
モッツアレッラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ(カンパーナ州の水牛モッツァレッラ)は、パスタ・フィラタ製法(柔らかい状態のチーズを何度も引き伸ばして作る製法)によるフレッシュチーズです。
その特徴は、原産地の新鮮な水牛の乳を使っていることで、たんぱく質・脂肪・ミネラルが極めて豊富で、風味があリ、消化も良い点が上げられます。
楕円のボール型( 800gまで)でよく知られていますが、さまざまな形のものがあり、(大きなものから順に)オヴォリーネ、ボッコンチーノ、チリエジーナ、ペルリーナと呼ばれ、ノディーニ(結び目状のもの)、トレッチャ(編んだ形のもの3kgまで)、または燻製にされたものも生 産されています。パッケージにはモ ッツァレッラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ品質保護協会のマークと、原産地名称保護制度(D.O.P.)のマークが必ずついています。すぐに食べない場合には、涼しい場所でモッツァ レッラの水につけたまま保存します。また、冷蔵庫に入れた場合、風味を十分楽しむためには、食べる少し前に冷蔵庫から取リ出して常温に戻すことが大切です。
歴史
「モッツァレッラ」という言葉は、引き伸ばしたチーズ生地を人さし指と親 指で「引きちぎる(伊語で’mozzare”)」作業に由来します。
このチーズの起源は、イタリアに初めて水牛が持ち込まれた時代にまで遡リます。最も信憑性の高い説によリますと、まずアラブ人がシチリアに水牛を持ち込み、紀元1000年前後にノルマン王達がその飼育を南イタリアに広めたとされています。その頑丈な体質から、 当初は役畜として利用されていまし たが、やがて、その乳の質の高さから貴菫な家畜となりました。
偉大なる動物
水牛は、イタリアで飼われるようになってからも、他の種の影害を受けなかった純血種の珍しい例で、それに よって「イタリア地中海の水牛」という特別な名称を与えられています。
体重は平均500kgで、通常1頭の子供しか生まず、懐胎期間は約10ヶ月、授乳期は270日に及びます。新鮮な飼料やサイレージ、無機栄養補助飼料が彼らの餌です。
一般に名前からイメージされるものと違い、水牛は頑強で長生な動物です。その乳から生まれた製品の混じリ気のなさとオリジナリティが、それを証明しています。
品質保護協会
モッツアレッラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ品質保護協会は、1981年に設立され、100以上の生産者が会員になっています。
モッツァレッラ・ディ ・ ブーファラ ・カンパーナの保護・監督・評価向上・販売促進を目的とする団体として、イタリア政府震林政策省によって承認された唯一の組織です。協会では、生産基準を満たす製品のみの販売を保証するために、公的機関の検査に加え、チー ズ生産業者と販売店双方での監督活動を継続的に行っています。また、チーズ生産業者と水牛飼育業者に対する技術サポー ト業務のほか、さらに消費者のみなさんに製品の特長をこ‘理解いただくための活動や、国内外でのプロモーションも行っています。
製品
DOP(原産地名称保譲制度)DOPのマークは、生産を認められた特定の地域で作られる、その土地特有のチーズであることを保証しています。
DOPのマークを持つ製品は全て、欧州委員会から承認された伝統的な生産工程の基準を満たしていなければいけません。
そして正にこの工程が、製品のラベル表示と販売の規定に沿った、独自性のある製品と生産技術を確かなものにしています。
モッツァレッラ・デーファラ・カンパーナの製品は、 DOPに認められた複雑な工程を踏んでいなくてはいけません。
この工程を踏んだ製品だけが、本物の印である DOPのマークとユーロマ ーク(赤地に黄色い太陽)をつけることが許されます。